2006年(平成18年)2月10日号

No.314

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(71)

―今年のクラシックも関西優勢― 

 寒波の襲来で寒い日が続くが、競馬の世界では、早くもクラシックへ向けての前哨戦が始まっている。その1つが3歳牡馬による共同通信杯(GV.東京、芝1800)。皐月賞を目指す東西の有力馬が出走した。
 関西のフサイチリシャール(1番人気)とアドマイヤムーン(2番人気)が人気になり、関東のショウナンタキオン(3番人気)とマッチレスバロー(4番人気)がどこまで健闘できるかに関心が持たれた。だが、関東の2頭は3着と4着で、大方の予想通り関西馬が1、2着を占めた。人気と着順が1つずつ入れ替わっただけで、まずは順当な結果に終わった。これで今年のクラシックでも、関西馬の優勢が確実視されることになった。
  共同通信杯を振り返ってみる。4連勝中のフサイチリシャールが1番人気で、5連勝成るかが注目されたが、ゴール前でアドマイヤムーンに交わされて2着に敗れた。馬体重の12キロ増に敗因の1つがあったようだ。それでも先行(2番手)して抜け出すレースぶりには安定感があり、ソツのないものだった。一方、アドマイヤムーンのほうはどうかというと、中団の内側に包まれて外側へ出られず、苦しい展開だった。直線でようやく外へ持ち出したが、普通なら惨敗を予感させるケースだった。それをゴールで捉えたのだから、立派なものだ。武豊が巧く乗って、馬の力を十分に引き出したということになるのだろう。いずれにしても、皐月賞でのフサイチリシャールとの再対決がおもしろくなった。
   関東の期待としては、1月15日の京成杯(中山、2000)に勝ったジャリスコライトが挙げられる。共同通信杯に出走しなかったので、関西馬との比較は未知数だが、今のところの下馬評としては、「3強の対決」ということになりそうな気配だ。
   春浅い季節だが、競馬のほうはいち早く春の足音が聞こえてくる。

( 新倉 弘人)

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