2005年(平成17年)6月20日号

No.291

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競馬徒然草(50)

―いろいろな名前・「馬名」考― 

 いよいよ6月18日から夏競馬。今年の2歳馬がデビューする。来年のクラシックを目指して、どんな馬が活躍するか。早くもファンの眼は2歳戦に向けられている。そこで今回は、2歳馬から馬名の話題を取り上げてみる。馬名の文字数は2文字以上、9文字までに限られているが、最近は一般に文字数が長く、短い名前は少なくなっている。短い文字数では表現しきれないからだと思われる。
 その短い名前から取り上げてみよう。2文字は見当たらない。さすがに「アー」とか「ウー」などはない。そこで3文字だが、関西にはパワー、ペリー。関東にはノンコ、リソウ。意外と真面目な印象を受ける。次に4文字。関西にはミロンガの1頭だけだが、関東には12頭もいる。オウバイ(黄梅?)、クレヨン、コイウタ(恋唄?)、シンゲン(信玄?)、マタタキ(瞬き?)、マシーン(機械)、シロクン、セラピー、パシスタ、バルバロ、ブジュリ、ブフォー。命名の由来は分からないが、それなりに馬主の意図があるのだろう。そして目立つことの1つは、この中に、持ち馬が大活躍して評判の金子真人さんの馬もいるということだ。ミロンガ、シロクン、バルバロなどだ。ひょっとすると、来年のクラシックを賑わすかもしれない。
 2歳馬に限らないで3歳以上の馬まで目を向ければ、短い名前の馬はもっといろいろある。僅か2文字というのはさすがに少ないが、関東には、ナア、ヒメ、リー。関西には、レテ。命名の意図をお伺いしたいところだ。3文字となると数も少し増えるが、意味を測りかねるのが多い。その中でも面白いのは、「ガマン」(我慢)。馬にも人にも大事なことの1つは確かに「我慢」に違いない。この馬の馬主さんは、それを教訓として馬に名付けたのかもしれない。その反対に、関東には「カッカ」というのがいる。短気を起こして癇癪(かんしゃく)を爆発させる「カッカ」なのか、尊称としての「閣下」なのか不明だが、できれば後者のほうであって欲しいものだ。
 短い名前にもいろいろあるわけだが、最も短い2文字で傑作なのは、7歳馬だが、やはり関西馬の「ナゾ」だろう。この馬が人気薄で勝ったとき、なぜ勝つことができたのか、謎とされたものだ。それにしても、なぜ馬にこんな名前を付けたのだろうか。それも「謎」である。

( 新倉 弘人)

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