文化放送と劇団「ふるさときゃらばん」が開講している「ミュージカル体験塾」の7期生の入塾式に応援団の一人として出かけた((3月18日・文京シビックホール)。週一回・一年間で歌も踊りもタップもお芝居もみんな習得できる。その上、卒業の時には観客の前でお金までとってミュージカルを公演する。授業料は少しばかり掛かる(年間25万円)が、希望と勇気の湧く体験塾である。今年3月13日東京・文京シビックホールで開いた卒業公演ミュージカル「ドリームライフストーリー」の興奮と感動と快感を忘れかねて6期生が18人も7期生に留年した。3年以上の留年組は意外と多く8人を数える。例年に比べると入塾希望者が減っているらしい。それでも応募者は80人近くになる。無気力、無関心、無感動、しかも大学にも行かず、就職もしない若者が多いこの世の中である。歌い、踊り、芝居をしようというのだから立派である。いい遺伝子がますます活発に働き、眠っている芸術的遺伝子が目を覚ますかもしれない。
劇団「ふるさときゃらばん」との付き合いは14年を越える。その芝居にいつも泣き、笑いながら生きる糧をえてきた。ミュージカルに表現される稲、森林、棚田など自然の美しさとその恵みを教えられた。
入塾者の自己紹介が面白かった。歌うもの、卒業公演で見事なタップを見せた少女が決意を語る。心療内科医もいた。受験期の二人の子供を持つ主婦は悩みながらも塾を続ける。少女時代「サザエさん」の綽名を持つ1期生の巴さんは「つい先達、劇団の社長大内さんから『恥を知らぬ女が芝居をするんや』といわれ、一瞬ひるみました。ひるんでいては損です。どんどん恥をかいて新しい時代の新しい年寄りを目指したい」と挨拶すればさかんな拍手がおきる。
講師陣が素晴らしい。塾長の天城美枝さん、演出の石塚克彦、音楽の寺本建雄さんら一流である。こもごも立って挨拶した。役者にとって大切なことはお客を楽しませること、自分の魅力を引き出すこと。「アメリカでは一定の資格がないと舞台に出演させてくれないが、日本では誰でも自由に舞台にでることができる。日本は自由な国だ」とい石塚さんの言葉が印象的であった。応援団の一人の私は『前向きの思考、感謝の気持ち、高い志がみなさんの眠っている遺伝子をONにして皆さんを立派な芸術家にしてくれるでしょう』と励ました。 |