2004年(平成16年)10月20日号

No.267

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お耳を拝借(111)

「隠れ脳梗塞」

芹澤 かずこ

 購読している「いきいき」という雑誌に脳外科医の真田祥一先生の「中高年の多くに、目立った症状が出ない隠れ脳梗塞が増えている」というショッキングな話が載っていた。脳の血管が詰まることで酸素の補給が途絶え、脳細胞が死んでしまうのが脳梗塞。これは高カロリーの食事や運動不足などの長年の生活習慣が引き金となる。詰まった血管の場所によっては、死に至ることもあるし、体の麻痺や言語障害などの後遺症を起こすこともある怖い病気である。
 しかし、中高年の脳梗塞は重大な症状が発症するまでには時間がかかり、その前にはっきりとした症状が表れない隠れ脳梗塞が起こることが殆どとのこと。この隠れ脳梗塞によってわずかに脳の機能が落ちたときに生活を改めれば、多くは予防することができると言う。この隠れ脳梗塞の段階でいかに早く発見するかが大きなカギであり、真田先生が考案された「自分で出来るチェックテスト」を、さっそく試してみた。
 1、渦巻きなぞり
  紙に5ミリ間隔の渦巻きを5周ぐらい書き、次に別の色のペンで最初に書いた渦巻きの線の間に、もうひとつ別の渦巻きを書く。制限時間は10秒。最初の線に触れないように書くこと。   
  これは、手の運動神経や視神経の働きと集中力を見るためのテストとか。最初に書いた線と、2番目に書いた線が、2箇所以上重なったり交差したりしたら、注意が必要。
2、目隠し足踏み
  まっすぐに立ち、自分の立った場所に目印をつけ、目をつぶり、その場で50回足踏みをする。できるだけふとももを高くあげ、しっかりと腕を振る。
  足踏みが終わった後、目印をつけた場所より向きが45度以上、また距離が75センチ以上ずれていたら、小脳などに隠れ脳梗塞が起きている可能性あり。
3、人差し指合わせ
  両腕を肩の高さにあげ、目を閉じて、胸の前で両手の人差し指の先端を近づけ、指先が触れ合う寸前で目を開ける。
  肩や腕の筋肉を微調整する指令がうまく働いているか調べるテスト。目を開けたときに人差し指の先が5センチ以上ずれていたら要注意。
4、数字指折り
  左右の手のひらを上に向けて開き、右手の親指から順に1,2,3、と番号を決めてゆき左手の親指は10番。自動車のナンバープレイトなどの数字に対応する指を素早く折り曲げる。
  これは、目を通して入る情報が、手の運動にスムーズに伝わっているかを調べるため。違う指を曲げたり、数秒間考えてしまうようなら要注意。ただし、数字の組み合わせによっては指が曲げにくいことがあるので、これは問題なし。

<テスト結果> 
1、 の渦巻きは何とかクリア。
2、 の足踏みは、最初に立っていた位置より40センチも前進。角度も30度ほど。
3、 の人差し指合わせはほぼOK.
4、 の指折りはカレンダーの日付を縦に折り曲げてみた。一桁のときはいいが、二桁になるとちょっとモタモタ。 
 <自己判定>
  やや、危なし。



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