2003年(平成15年)2月1日号

No.205

銀座一丁目新聞

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安全地帯(35)

−年賀状に思う−

−真木 健策−

 遠近を問わず、心をこめて新年のお祝いを伝えるのが年賀状。差し出した人達を見ると、昔、交際し、お世話になった人が多い。今年も健康で新年を迎えたかと、
 案じてた相手から年賀状が届くとほっとする。近況や家族の写真入り、定年退職した人などさまざまである。70、80路を越えた人も矍鑠としている様子、中高年からのものも少なくない。
 仕事の関係から1都6県で10箇所の転勤をしたため、どこが故郷かわからない。それだけに年々年賀状が増えた。元気な人はそれなりに人生をエンジョイしている。老人クラブでゲートボールを楽しんだり、夫婦で旅行したり、四国へ巡礼の旅に出かけたり、ボランティア活動をしたり、世界各国の難民へ募金を続けたりしている。2、3の人からは脳梗塞で倒れ、リハビリに励んでいるとか、奥さんに倒られて介護に苦労しているといった内容が綴られていた。
 信州は伊那に住む高校時代の友人は「73歳、どれだけ人生の足跡を残せるか、土と共に生涯を全うできれば幸いです」。恩師は「伊那谷に遊びにおいな」方言をまじえて人柄の良さを滲み出していた文であった。仙台市に住む元警察署長は「2月1日は87歳の誕生日。よくも永らえて、我ながら不思議です」とあった。
 私事ながら沖縄に住む2人の小学生の孫から「また沖縄に来て」という催促の年賀状。昨年12月には近くに住む三男に二人目の子供が生まれた。我が家にとって初めての女の子であった。これで孫が4にんとなり、その成長が楽しみである。ともかく長生きしなくてはと自分に言い聞かせている昨今である。

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