安全地帯(34)
−様変わりした成人式−
−真木 健策−
今年の成人式は1月13日(月曜日)であった。平成12年から1月の第二月曜日を成人の日と決められた。それまでは1月15日(昭和23年制定)であった。国民に生活にゆとりを持ってもらおうと3連休とした。
筆者の成人式は51年前の昭和27年1月15日であった。信州・下伊那の村の式では村長さんの祝辞のあと算数、国語,一般常識問題の簡単な能力試験を受けた記憶がある。今では考えられない。その後、成人式で「村の発展策」についての討論会を開いた聞いた。
昔は男子が12歳前後になると、元服というのがあった。服を改め髪を結い、冠をつけたり、幼名を廃したり、鳥帽子をつけたりした。江戸時代には貴族以外は前髪だけを切り落とすだけの簡略なものになった。また,成女式もあって13才前後に行われ,この式の後は婚姻能力をそなえた一人前の女性として村人から扱われた。いずれにしても、労働、婚姻或いは戦闘の能力をもつものとされた。
今年は全国で152万人が成人を迎えた。昨年の一部地区での騒ぎから新成人も参加しての手ずくりの式典や記念行事をする等工夫を加えるところが増えている。埼玉県下をみても市長との対話、抽選会、ダンスパーフォマンス、新成人の主張、立ち食いパーティ、コンサートなどさまざまである。
蕨市の城し公園には「成年式発祥の地」の銅像がある。この市は終戦の翌年から「成年式」を行い、今日に至っている。今年もその銅像の前で記念写真を撮る新成人が少なくなかった。4月には統一地方選挙。さらには総選挙もある。棄権せずに新成人としての自覚の一票を投じて欲しい。 |