競馬徒然草(164)
―2歳馬の話題―
夏を迎えて2歳馬のレースが始まったばかりと思っていたが、8月9日には早くも2歳馬の重賞レース「函館2歳S」(GV、芝1200)が行われた。このレースは過去10年の成績を振り返ると、なぜか1番人気が期待を裏切っている。勝てないのだ。そこでファンも穴馬探しをしたようだが、結果は皮肉だった。1番人気(ステラリード)が勝ち、2番人気(キョウエイアシュラ)が2着。最近には珍しい順当なレースだった。
出走馬の中で注目されたのは、前走のラベンダー賞を勝ったキョウエイアシュラだった。2戦2勝はこの馬だけだから、このレースでも勝つだけの力もスピードもあると、見られた。しかしゴール前、追い込んで鋭い脚を見せたものの、僅かに届かなかった。枠順が大外の16番枠で、コースの外側を回らされる不利(距離的なロス)が惜しまれる。これでしばらくは牧場で休養を取ることになるだろうが、改めて今後のレースへの期待を抱かせるものがある。
ところで、今回のレースで大きく期待を裏切ったのはロジデイオン。3番人気に推されたが、いいところなく10着に終わった。このまま終わるのか、今後の巻き返しがあるのか、ともかく課題を残した形だ。これから続々と有力馬が登場してくるから、今後は厳しそうだ。今後、各競馬場で2歳Sが行われるので、当分、2歳馬の話題は盛り上がることだろう。
(新倉 弘人) |