2009年(平成21年)1月10日号

No.419

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(152)

―波乱の幕開け― 

 年明け早々の重賞レース「京都金杯」(GV)と「中山金杯」(GV)は、ともに1番人気が敗れる波乱のレースとなった。京都のほうは、7番人気のタマモサポートが勝ち、3番人気のマルカシェンクが2着。1、2番人気が4着、3着に敗れたのだから、まずは中波乱というところ(馬連の配当は4090円)。一方、中山の方はどうかというと、勝ったのは4番人気のアドマイヤフジ、2着は2番人気のヤマニンキングリー。1番人気のオペラブラーボは6着に敗れた。ついでにいえば、11番人気のミヤビランベリが3着に食い込んでいるのだから、もう少しで大波乱になるところだった。危ういところで大波乱を免れたわけだが、いずれにしても1番人気の危うさはどうしたことだろうか。
 昨年(平成20年)一年を漢字一字で表すと、「変」という漢字だそうだ。「いろんなことがあった年」ということ、つまり「ヘンな年」だったということになる。これを競馬についていえば、「波乱」に通じるということだろう。そういう点で振り返れば、思い当たるレースは多いことだろう。そこはファンも承知で、波乱による「穴」狙いの傾向が強いようだ。一見「平穏」に見えて、実はその裏に平穏に済まないものが潜んでいることを、競馬は教えてくれる。そんなことに改めて気付かせる幕開けだったといえるようだ。
 

(新倉 弘人)