2008年(平成20年)8月20日号

No.405

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競馬徒然草(144)

―日本産馬への期待― 

 仏GTジャック・マロワ賞(芝1600メートル)が8月17日、ドーヴィル競馬場で行われ、武豊騎乗のナタゴラが出走した。武豊が国内のレースに姿を見せないと思っていたら、フランスのレースに出ていたのだ。そのレースだが、武豊騎乗のナタゴラは残念ながら2着に終わり、武豊8度目の海外GT制覇も成らなかった。
 ナタゴラ(牝3、仏バリー厩舎)は、昨年の欧州最優秀2歳牝馬。今年5月の英1000ギニーで、日本産種牡馬の産駒として初の欧州クラシックVを成し遂げているスピード馬。父は高松宮記念2着馬ディヴァインライト(父サンデーサイレンス)。それだけにヨーロッパでの活躍には、大きく注目されるものがあった。武豊があえて渡仏して騎乗した理由も頷けるというものだ。だが惜しい結果に終わった。
 日本の馬の産駒が、ヨーロッパのレース、それもグレードレースで走るようになったのは、喜ばしいことだ。これまでの道のりを考えると、隔世の感がある。いずれにしても、日本産の馬のレベルが上ってきたことを示すもので、喜ばしい限りだ。ナタゴラの今後に期待するとともに、これに続く第2、第3の馬の登場に期待したい。

( 新倉 弘人)

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