競馬徒然草(90)
―後継争いの激化―
政治の世界では、自民党の総裁後継争いが話題になっている。後継争いというのは、いつの時代でも大きな話題のひとつであるようだ。競馬の世界でも、今、サンデーサインス亡き後の後継争いが注目されている。
サンデーサイレンスが偉大な種牡馬だっただけに、その穴を埋めるのは難しい。サンデー系の種牡馬のほか、他の系統の種牡馬も加わって、競争は激烈だ。種牡馬にとっては、その産駒がどれほどの活躍を見せるかで、その評価が変わってくる。
参考までに、9月3日に東西で行われた2歳Sの上位馬を見てみる。小倉2歳S(GV)は1着アストンマーチャン(父アドマイヤコジーン)、2着ニシノマオ(父サクラバクシンオー)、3着スーサンライダー(父アグネスタキオン)だ。一方、新潟2歳S(GV)のほうは、1着ゴールドアグリ(父タニノギムレット)、2着マイネルーチェ(父スペシャルウイーク)、3着マイネルレーニア(父グラスワンダ−)。これらを見ると、種牡馬がすべて異なっている。
このことは、どの種牡馬もまだ抜きん出た産駒を出していないことを示している。夏の開催が終わり、これから本格的な秋競馬に入るが、どの種牡馬が活躍する産駒を出すだろうか。それによって種牡馬の評価も変わってくる。サンデーサイレンスには及ばないだろうが、リーディング争いは注目されるところだ。 (
新倉 弘人) |