2006年(平成18年)8月10日号

No.332

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競馬徒然草(88)

―今年も関西馬が優勢― 

  函館2歳ステークス(GV、芝1200メートル)は、関西  馬が1,2着して、またしても関西馬の優勢を印象付けた。
 1着ニシノチャーミー、2着ローレルゲイロ。関東馬は3、4、5着。去年は関東馬のラッシュライフが頭差の2着に健闘したが、今年の関東馬は2着にも食い込めなかった。関東ファンには残念なことだが、今年の2歳馬のレベルも関西優勢ということを認めざるを得ないようだ。
 勝った関西馬ニシノチャーミーは、スピードで鳴らしたサクラバクシンオーの産駒。去年2着に健闘した関東馬ラッシュライフが、やはりサクラバクシンオー産駒だった。サクラバクシンオーは去年も産駒が活躍し、種牡馬としての評価を高めた。再認識されたといっていい。その再認識の傾向は、どうも関西の馬主や厩舎に強いようだ。関東にこれといった魅力のある馬が見当たらないので、その感を強くさせる。積極的な取り組み、姿勢の差だろうか。
 種牡馬の話題では、新種牡馬の産駒の活躍が注目されたがこれまでのところでは顕著なものはまだ見当たらない。改めて今年の新種牡馬を思い出してみる。58頭と数は多い。
 ジャングルポケット、スウェプトオーヴァーボード、アドマイヤコジーン、タニノギムレット、マンハッタンカフェ、ナリタトップロード、マリエンバードといったところが、主なとされていた。サンデーサイレンスがいなくなった今年は勢力分布にも大きな変化が見られそうだと期待されたが、これまでのところでは、まだ注目されるものは見当たらない。評価はもう少し先のことになりそうだ。 

( 新倉 弘人)

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