2005年(平成17年)3月10日号

No.281

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(44)

―スーパーホースの誕生か― 

  今年の弥生賞(3月6日。中山・芝2000)は、関西馬の1番人気ディープインパクト(武豊)が優勝。2着も関西馬のアドマイヤジャパン(横山典)で、今年も関西馬のレベルの高さを印象付けた。関東の代表格マイネルレコルト(後藤)は3着に止まった。
 弥生賞は、勝ったディープインパクトの強さだけが目立ったレースだった。前半1000メートル通過が62秒2の超スローペース。過去2戦で見せた強力な末脚を発揮するには、ペースはもっと速いほうがいい。どう対応できるかが注目されたが、あっさり克服した。スタート後は後方2番手を追走する位置取りだったが、スローペースと読んだ武豊は3コーナーで早くもゴーサイン。4コーナーでは好位置に上がり、直線入り口では早くも先行集団に取りつく。この時点で、「勝負あった」と感じさせた。後は楽に先行馬を抜き、1度は先頭に立ったマイネルレコルトを難なく交わし、追い縋るアドマイヤジャパンの追撃を退けた。
 武豊のステッキが1度も入らないまま、上がり3Fが34秒1.新馬戦で4馬身、2戦目(若駒S)で5馬身差をつけた実力は本物だった。武豊は「サラブレッドとして必要な能力をすべて兼ね備えている」と言っている。武豊にそう言わしめたほどの馬だ。これでデビューから無傷の3連勝で、皐月賞(4月17日、中山・芝2000)の本命候補に踊り出た。
 過去、無敗で弥生賞を制した馬のクラシック成績をみると、皐月賞、ダービーとも優勝したのは、84年のシンボリルドルフ1頭だけだが、その栄誉ある2頭目となり得るだろうか。そんな期待さえ感じさせる。そんな強い馬の出現を、ファンは期待しているように思われる。というのも、弥生賞に対するファンの人気が予想以上に高かったからだ。
 弥生賞の売り上げは、対前年比110.1%の70億7428万2300円。入場人員も対前年比108.8%の5万2301人。10頭立てと頭数は少なかったが、3歳牡馬のトップクラスを見たいというファンの思いは強かったのだろう。とりわけ評判のディープインパクトへの関心が強かったようだ。その証拠に、ディープインパクトが圧倒的な1番人気で、単勝配当は120円。上位人気の3頭で決着したため、3連単でさえ810円という3連単の最低配当。それでもファンは配当の低さに関わらず、3歳牡馬のトップクラスのレースに堪能したようだ。ファンは、ディープインパクトにスーパーホースの誕生を期待していると思われる。
 弥生賞のレース振りを見る限り、スーパーホースの誕生を予感さてもおかしくない。それにしても、春のクラシックは、またしても関西馬、騎手も武豊・・・。関東の地盤沈下はどうしようもないようだ。

( 新倉 弘人)

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