2005年(平成17年)1月10日号

No.275

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(38)

―新時代の幕開け― 

  昨年12月11日、大種牡馬ノーザンテーストが、繋養先の社台スタリオンステーションで老衰のため死亡(33歳)した。人間にたとえるなら100歳を超える長寿で、まさに大往生といっていい。76年から99年まで種牡馬生活を送り、産駒の中央競馬通算勝利数は1754勝。この間、最多リーディングサイアー11回。86年のダービー馬ダイナガリバーなど10頭のGT馬を輩出した。
 このノーザンテーストに代わって、リーディングサイアーの座にあったのがサンデーサイレンスだったが、02年8月に衰弱性心不全のため死亡しており、今年2歳を迎える産駒が最後の世代となる。こうして種牡馬の世界は、新しい時代を迎えるに至っている。サンデーサイレンスの血を受け継ぐ種牡馬が、昨年から産駒を送り出しており、2年目を迎える今年の期待は大きい。サンデーサイレンスの後継馬争いも激しいものとなりそうだ。
 参考までに、昨年12月におけるリーディングサイアーを見ると、1位から10位までは次の通りだ。サンデーサイレンス、フレンチデピュティ、マイネルラヴ、スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、フジキセキ、グラスワンダー、エルコンドルパサー、ダンスインザダーク、タイキシャトル。これら種牡馬の産駒たちの活躍次第では、リーディングの上位争いにも変化が出てくるだろう。
 新しい年を迎えての話題といえば、レースにおける騎手への制裁基準の改定も挙げられるだろう。騎手の進路の取り方に対する制裁基準を改定し、1月1日から実施するというのである。走行妨害に対する制裁は、偶発的なもの「2日」、不注意によるもの「4日」、危険(悪質)なもの「6日」、と3段階になる。進路に影響を与えた場合の過怠金の金額も、従来の2万円は3万円、3万円は5万円、4万円は7万円、5万円は10万円に増額。従来の過怠金10万円に該当する違反行為には過怠金ではなく、騎乗停止2日となる。
 これらの改定は、とかくの批判があった審議、裁定の問題への1つの対応でもある。だが、これだけでファンが納得できるものとなるかについては、なお疑問が残る。レースが審議になった場合、これまで審議内容が放送されたとはいえ、ファンを十分に納得させないことが多かった。そもそも裁定における判断基準が明らかでないのだから、納得できないファンがいてもおかしくない。そのへんがどう解消されていくだろうか。
 今回の改正を、新しい年を迎えての1つの改革への意欲の現われと見たいが、果たしてどんなものだろうか。

( 新倉 弘人)

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