前号で、今年の年賀状は旅行の写真を用いてみたと書いた。普通のスナップではあるが、観光案内の標識にハングル文字とペ・ヨンジュンの顔が載っているので、説明を加えなくても何処で撮ったものか一目瞭然で、分りやすいと選んだ一枚である。
でも、韓流ブームのこの時期ではあるし何かしらの物議を醸すとは思っていたが、意外な所で火の手が上がった。先ず長男。電話に出た娘に開口一番「これは親族だけで、まさか他に送ったりはしていないだろうな」と言ったと言う。こちらの意図も知らずして何という頭の固さ。
次なるは将棋連盟からの情報で、まさに“追っかけ”をやっているように受け取られているらしいこと。夫の古い友人である棋士の一人は「世も末だ」と嘆いていると言い、また或る高名な棋士は賀状の返礼に「昔男ありけり、今ヨン様ありけり」と書いてきた。えてして男性の反応はこのように否定的であり、
「遠い青春を思い出しているような・・・思わずニャッとしました」
「あーらビックリ!!ヨン様族だったの?なかなかいい絵でした」
「韓国にいらしたのね、実は私もファンです。主人を亡くして2年、『いままで隣にいた
人が急にいなくなり、ほかの状況は何ひとつ変わっていない、その淋しさが貴方に分りますか』というセリフがありますけど、身にしみてあじわっています」
などなど、女性の方はほぼ肯定的である。
今年届いた友人からの賀状の中に、近影入りのものが2通あった。一人はお孫さんと、もう一人はバトミントンのラケットを持っているもの。どちらも幸せそうで元気な様子が窺がえた。
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