花ある風景(187)
並木 徹
永遠に自己完結を目指す
日本・アイスランド協会の総会(12月2日・東京プリンスホテル)で寺岡精工の社内誌「NEW
BALANCE」の編集人、益田伊佐子さんに会った。益田さんは協会創立時からの会員で、スポニチの「マドンナ百人の会」のメンバーでもあった。久し振りに会う彼女は前より若く輝いていた。聞けば今年の夏、アイスランドへ旅行に行った。そこで貴重な体験をした。地球創世期を思わせる大自然に身をおいて、良く生きるとは何か、自分の根っこでは何を求めているのか、様々な疑問が湧いてきた。しばらくの間ショックで立ち上がれなかったが、宮澤賢治の詩に救いを求め、90歳と82歳で死んだ両親の生き方を見習い、さらに先輩の生き方を学び、自分自身の心に問い直して平凡ながら「世のため人のために役立つ人間」を目指すことにしたという。私にもそんな時期があった。やたらと本を読み漁った。トルストイの民話集「人は何で生きるか」(岩波文庫)の貧しい靴屋夫婦が心に残っている。
送られて来た「NEW
BALANCE」2004秋号NO64には益田さんの「永遠に自己完結をめざす」の一文がある。中途入社の益田さんは男社会の中で苦労したようである。それでも感謝の気持ちを忘れないのは立派である。社外でも異業種社内広報研究会を作って15年にもなるというから頭が下がる。来年は愛知万国博覧会を会場として日本広報学会創設10周年記念・世界研究大会で発表すると意気込んでいる。私と同じく120歳を目標に、切磋琢磨したいと覚悟を述べている。また月の土地1エーカー3千坪を購入している。その証明書が夢ヘの一歩だという。夢多き女性、益田さんの今後ますますの活躍を期待する。 |