2004年(平成16年)3月1日号

No.244

銀座一丁目新聞

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安全地帯(70)

−眞木 健策−

楽しきかな模型飛行機とばし
 

 埼玉県和光市の樹林公園広場で模型飛行機を飛ばす人々の姿が目を引いている。楽しんでいるのは50代から70代の人たちである。多い日には30人ぐらいが打ち興じている。手で飛ばす小型のもからプロペラ、ゴムをつけて飛ばす大型のものまでとりどり。家からひとりで2、30機を持ってきて交互に飛ばす熱狂的な人もいる。
 会を組織しているわけではない。「面白しろそうだから始めた」という愛好者が自然に集まるようになったという。童心にかえったように夢中になっている。みんな生き生きしている。
広場近くにはジョキング、ウオーキングコースが有り、老若男女を問わず走ったり、歩いたりしているが、60歳代の男性は「この模型飛行機を飛ばすことで楽しさと飛行機を追って走ったり歩いたりして1万歩は歩るく。コースを利用しなくても健康的でよい」と笑顔で語る。
 そういえば、小学生の頃、細竹をローソクの火でで折り曲げて翼を作り、紙を張りゴムを手で巻いて手作りの飛行機で遊んだ。昨今遊びといえば、子供が外で遊ぶ機会が少なくなった。戸外での集団の遊びは我慢したり、耐えたり、積極性を身につけたりする絶好の場である。またデパートでは玩具がほとんど売られていない。おもちゃは子供の知能の発達に役立つ。逆に中高年の大人が遊びに興じているのは驚きである。同時に不思議でもある。家にいて粗大ゴミ扱いされるよりは外で生き生きと模型飛行機と戯れていた方が精神衛生上も良いし、寿命も延びる様な気がする。

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