安全地帯(69)
−信濃 太郎−
人生は最後の最後まで諦めるな
知人の井出洋介さんが第28期麻雀王座決定戦に勝ち王座を獲得したというのでお祝いの会が開かれた(2月11日・日比谷松本楼)。井出さんは東大卒業以来48歳の今日まで、麻雀を職業としてしてきた。しかも賭け麻雀はせずに健康麻雀を心掛け、その普及に努力してきた。各地で麻雀教室などを開き夫人達にもその面白さを教えた。会場にも教え子達のご夫人が数多く姿を見せた。
今回の決定戦は劇的であったらしい。最終の6回戦を迎えて首位とは9万5200点の差があった。優勝は絶望と見られていたのを満貫の連発で逆転に成功した。挨拶にたった井出さんは「人生は最後まで諦めない事が大切です」と語った。麻雀の打ち方にはその人の性格がでる。井出さんの打ち方はメンゼン、ヤミテン、自在対応型である。私は聴牌すれば必ずリーチを掛ける。ヤミ打ちは性に合わない。井出さんと2,3回お手合わせしたが、いずれも私が負けた。
王座決定戦の主催は日本麻将体育協会、日本雀友会、月刊プロ麻雀で、認定プロ、ツアー選手20名が参加して戦われた。来賓として乾杯の音頭を取った谷川浩司王位は「将棋と違って麻雀はまだマイナーですが、メジャーになる為には新聞社とテレビと組む必要があります」と提案した。
千変万化に変化する麻雀は頭の体操には大変よく、ボケ防止に役立つ。中国では麻雀はスポーツとして認めている。東京の千代田区、品川区では老人のための麻雀教室が開かれている。とりわけ、婦人達に人気があるという。これから筋道をつければ発展するのは間違いない。 |