2004年(平成16年)1月20日号

No.240

銀座一丁目新聞

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安全地帯(67)

−信濃 太郎−

防衛庁の報道規制騒ぎを笑う
 

 防衛庁が報道各社に自衛隊のイラク派遣に関する取材、報道の自粛を申し入れたというのでマスコミが大騒ぎしている。新聞報道を見る限り両者とも冷静を欠いているとしか思えない。いずれ納まるべきところに落ち着くと思う。
防衛庁は長年続いてきた陸海空の各幕僚長の定例記者会見を廃止すると伝えられているが、私なら廃止せず、逆に定例記者会見を随時やるほか、広報担当者の記者会見を自衛隊をイラクに派遣中は毎日開く。そこで「自衛隊 サモワ特急便」を記者団に知らせる。自衛隊にからんだサモワで起きたさまざまな面白い出来事を報告する。ネタがないときには「サモワ駐屯地異常なし」でよしなし事を雑談で話す。自衛隊をPRする絶好の機会ではないか。これを生かさない手はない。
 新聞記者も足腰が弱ったものである。記者クラブに安住しているから定例会見廃止といわれておたおたするのである。防衛庁をかき回してやればいいだけである。「情報開示、事実の報道と多様な解釈は民主国家の原点である」と言うなら足で稼げ。記者会見を頼りとすることはない。 サモワに各社と共同戦線をはってできるだけ多くの特派員を出して取材に当たらせよ。まずなによりもサモワが非戦闘地域かどうか報道して欲しい。新聞はイラクには非戦闘地域はないといってきたのだからその実情を伝えるべきである。国民が「大本営発表」など信じる時代ではないという。その通りだと思う。だから余計に現地報道に徹すべきである。売られた喧嘩はそれをばねとして報道、解説、社説で見返してやれ。それぐらいの気概があってもいいだろう。

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