2004年(平成16年)1月20日号

No.240

銀座一丁目新聞

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花ある風景(154)

並木 徹

どんど焼き火柱高く天を衝く

 友人の中森康友君から横須賀・野比海岸の新年「どんど焼き」の写真がメールで送られてきた(1月11日15:46)。「11日午前6時30分、自宅近くの野比海岸で新年の『どんど焼き』を見てきました。無病息災を願って高さ6mほど松飾を積み上げて焼く―昔からの行事です。海岸線に沿って、点々と集落ごとに海岸の火柱が連なって見えました。さすがに早朝の海風は冷たく振舞われた『甘酒』を飲んで暖を取る人々の穏やかな表情にホットさせられました」と添えられた文にあった。午前6時30分といえば私はまだ夢の中である。その活動力には感心させれる。
 写真の構図が良い。まだあけ染めない空に向ってどんど焼きの火柱が天を衝かんばかりの火勢である(11日の日の出は午前6時51分)。私には火柱は希望を現すと感じた。そこで一句をものにした。「どんど焼き火柱高く天を衝く」。
 今年は1、「動く」。だんだんものぐさになり体を動かすことが少なくなった。2.「読む」。余りにもものを知らなすぎる。この年になって遅すぎるのだがやるほかない。今、児島襄の「朝鮮戦争」全3巻、勝田龍夫の「重臣達の昭和史」上、下、ピーノ・アプリーレ著・泉典子訳「愚か者ほど出世する」を読んでいる。まだ本棚には積んだままの本がたくさんある。3、「書く」。どうも書かないと気持ちが落ち着かない。テーマを見つけて書くようにする。4、「考える」。茫然としている時間が少なくない。物事を関連づけてものを見る。創意工夫を心掛ける。この4つを行動指針とすることにした。
 ものの本によれば、どんどの火には魔力があり、この火でもちを焼くと病気をしないとなどといわれている。また天気占いもする。火の焼け残り具合を見て黒いと雨勝ち、白い灰だと晴れ、灰が飛べば風がでると判断する。ともかく冬の火祭りには一陽来復の春を願う意味がこめられている。
 そういえば我が家ではいつのころか松飾をしなくなった。子供達が大きくなり外へ出たせいであろう。その代わり玄関先に松、菊、千両の花をいけてある。
 中森君がどんど焼きの風景に心を新たにした1月11日私の運勢は「乙女座(8・23〜9・22)異性の信頼が幸運の鍵。よい人のイメージを大切に」とあった(毎日新聞星の占い マーク矢崎)。昔から私は異性を大事にしている。「女性が読まない新聞は滅びる」の著書(藍書房刊・平成9年)もあるぐらいである。

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