1999年(平成11年)3月20日

No.69

銀座一丁目新聞

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芸能ネタは知的情報か!?

山崎れいみ

 私の芸能ネタ仕入れ場所はもっぱら近所の美容院でパラパラめくる女性週刊誌。飽きもせず離婚だ、結婚だ、くっついた、離れた、はたまた濡れ場シーン、やれヘアヌードと忙しいことおびただしい。私などは付いていくのがやっとといった状態である。

 ところが昨今の女性は、この女性誌情報を唯一の“知的情報源”にしているのが圧倒的に多いと聞いて、驚くやら呆れるやら……。

 そんな私を“なにを今更”と冷笑したのは某女性週刊誌の記者をやっている後輩。彼女の解説によれば――、

 「おしなべて女性は、芸能ネタを話題にすると一気に場が盛り上がる傾向にある。最新情報を知っていればいる程その場のクイーンはその女性で、若干古くなったネタを知らずに持ち出そうものなら『あら、それって一週間前の話よ。世の中刻々進歩してんだから』とバカにされる。知っている芸能ネタが古かろうが新しかろうが関係ない、という世界ではないのである。しかもその認識はもはや知的レベルのバロメーターの感がある。テレビのワイドショーも似たようなものかもしれないが、そこはそれ彼女たちは活字媒体の方がより高度な文化だと思っているのだ。お陰で私の女性誌は支えられているのだが……」

 活字媒体をそれほど評価するんだったらもっと一般誌、紙をじっくり読んでくれっ!と言いたいところだが、よーくあたりを見てみれば男性誌やスポーツ紙にも随分と変なのがありますね。トホホ。 

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