昔、週刊朝日に変形した漢字を解くパズルが載っていた。面という字の両端が丸みを帯びていて、これを「膨れっ面」と読ませる。クロスワードパズルもかなり難しく、今のように答えが一定していない。全部出来たと確信していても必ずどこか一箇所違っていて、
悔しい思いを何度もした。波打ち際というヒントで「なぎさ(渚)」としたら、解答は「みぎわ(水際)」だったりする。
このパズルを、夫や家によく遊びに来た夫の友人と競って解いたのがすっかり病みつきとなり、今でも新聞に掲載されるパズルや月刊の専門の雑誌を買いこんで、飽きもせずせっせと解いて楽しんでいる。
娘と高二の孫はロジックを好んで解くが、あれはどうも苦手。どちらかというと数字のものや普通のクロスワードが好みで、なかでも漢字のものを解くのが好きだけれど、自前ではとても追いつかないので「漢字熟語事典」や「四文字熟語の辞典」などが相棒となる。
雑誌の中に織り込んである四つ折の、大型の紙面のものなどを広げて取り組んでいるとき、たまたま二男夫婦が居合わせると、それぞれのパートを担当するかのように頭を突き合わせて参加する。
クイズは解くのが面白いのであって、最近のように月刊の雑誌は何文字かの解答を送ると賞品が貰えるらしいが出したことがない。ましてや解答さえ出来れば残っているマスが埋まっていなくてもいい、という気にはとてもなれない。
然るに長男は、自分で解くのは面倒だと言って参加もせずに、応募ハガキの切手代は自分で持つから解答だけ教えてくれ、と言う。こちらは楽しんだ後のことだから、別になんの支障もないが、なにか腑に落ちない。
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