2002年(平成14年)4月1日号

No.175

銀座一丁目新聞

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茶説

日本人拉致問題の早期解決を

牧念人 悠々

 北朝鮮はしょうがない国である。10人を超える日本人を拉致しておきながら知らぬ存ぜぬと言う。これまではそうであった。最近、明らかになった有本恵子さんは非公式ではあるが、生きているのを認めたようだ。昨年12月、一方的に中止になった「日本人行方不明者」消息調査は継続されるという。この調査は1999年、日朝赤十字会談で合意したものである。中止したり再開したりわがまますぎる。その理由は朝銀東京信用組合事件に関連しているらしい。法律違反があれば、日本側が取り締まるのが当然である。また信用不安を起こさないため信用組合の受け皿機関の設立を認めるのも当たり前である。別に朝鮮総連にめくじらをたてて取り扱っているわけではない。「北朝鮮は不審船事件より朝銀事件に重大な関心を寄せている」という話を聞いた。なるほどと思う。日本と北朝鮮との金の流れを暴露されるのを嫌ったのであろう。
 先に北朝鮮総書記、金正日の息子、金正男が偽造パスポートで捕まった。そのまま北京経由で帰してしまった。日本の役人というのは、真面目である。融通がきかなすぎる。何故、泳がせて日本国内で何をするか監視すれば、面白い事実が出てきただろう。
 この国の不気味さは「大量かつ多種の生物兵器の国内生産が可能であり、独自の輸送手段を利用すれば、それらの兵器を朝鮮半島ばかりでなく全世界で使用することができる」ことにある(1998年・ワシントン生物化学兵器管理研究所発表論文・ケン・アリペック著山本光伸訳「バイオハザード」より)。筆者はブッシュ大統領が北朝鮮を「悪の枢軸」と名ざして非難したのに別段、驚かなかった。
 太陽政策を掲げる韓国の金大中大統領は小泉首相に「日朝間の問題はあくまでも対話を通じて解決して欲しい」と要望したが、北朝鮮には言うべき事ははっきりと主張し、妥協してはいけない。とりわけ、拉致問題はそうである。横田めぐみさんはすでに25年たつ。主権を侵されて黙っておくわけにはいかない。早期解決をはかるのは当然であろう。

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