2004年(平成16年)4月10日号

No.248

銀座一丁目新聞

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安全地帯(73)

−信濃太郎−

定年後は夫は妻と間合いを取るべし
 

 昨今、家にいる時間がとみに多くなった。それだけ妻と顔を合わせる機会が増えた。定年後の夫は粗大生ゴミどころか「産業廃棄物」といわれている。渡辺淳一著「夫というもの」(集英社)を拝見して得るところがあった。この分ならあと40数年生きて目標の120歳を達成できそうである。
 定年後の男性は仕事がなくなり、仕事の関係する友達と縁遠くなり、孤独となりがちである。急速に妻に接近し、妻を頼るようになるという。別にそのようなつもりはないのだが、一緒にいる時間が長いのは確かなことで、どうもこれまでと違ってよく口げんかをする。「朝から晩まで身近にいては、いらいらが高じて喧嘩になる」のは当たり前である。これを避ける最良の方法は「夫と妻はほどほどの距離を保つことである」らしい。この「ほどほどの距離」は千差万別であろう。だが、大切なことだと思う。妻との間合いは考えたこともない。その距離が難しい。
 渡辺さんは具体的な提案をする。例えば、釣りやゴルフや家庭菜園、日曜大工、カメラや囲碁将棋などいろいろなことを始めてそれらに熱中してはどうかという。趣味をもてというわけである。ゴルフはそうそうできるものではない。現在は月2回程度である。3月は2回プレーした。4月3回、5月1回の予定が入っている。今、はまりこんでいるのは、俳句である。4年前からネット上に銀座俳句道場を作り、同人たちと俳句を楽しんでいる。同人たちとメールで意見を交換するのは心が和む。妻との距離を保つにはもっと何かが必要のようである。
 さらに、妻を自由にさせるのも一つの方法である。女同士の食事から小さい旅行までいちいち気にせず自由のさせる事だという。これは現に実行している。考古学を趣味とする妻は年に2,3回外国旅行に行く。別に嫌な顔をせず旅行に出している。この間、楽しんで自炊をし、できるだけ外で買い物をしないようにしている。洗濯も心がけて丁寧にやるようにしている。どうも掃除だけが苦手である。これを克服することを考えねばなるまい。「要するに1人になった時間を自分なりにの楽しみで過ごせるように工夫することです」という渡辺さんの指摘をしっかり受け止めて、自立の精神を奮い立たせよう。

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