2004年(平成16年)4月10日号

No.248

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(11)

―桜花賞の話題― 

  今年の桜花賞ほど、血統が話題になった年はない。その代表は、何といってもダンスインザムードだ。父サンデーサイレンス、母ダンシングキーという良血。父のサンデーサイレンスが大種牡馬で、毎年数多くの活躍馬を出してきたことは、改めていうまでもない。
 米国から日本に種牡馬として輸入され、GT勝ち馬を28頭送り出した。95年から9年連続首位種牡馬(リーディング・サイアー)となった。一昨年(02年)8月死亡。産駒の中から、どの馬が後継馬になるか注目されている。
 一方、母ダンシングキイ(父ニジンスキー)のほうも優秀だ。ダンシングキー自身はレースに出走していないが、繁殖入りしてからは、ダンスインザダーク、ダンスパートナーなどのGT勝ち馬を出している。ダンスインザダークは、96年の菊花賞馬。ダンスパートナーは、95年(平成7)のオークス馬。
 これらのクラシック勝ち馬を兄や姉を持つのが、今年の桜花賞のダンスインザムードというわけだ。「良血中の良血」といわれる理由も、十分に頷ける。母ダンシングキイが今年3月30日に死亡したので、その血脈を伝える意味でも、期待は大きいものがある。その期待を反映すると見られたのは、騎手の選択だった。デビュー戦がペリエ騎手、2戦目が岡部幸雄騎手、3戦目が武豊騎手。そして4戦目の本番桜花賞に誰が騎乗するかと注目されたが、再び武豊騎手。武豊騎手の都合とうまく合ったのも話題になった。普通なら関西の有力馬に乗るところだが、騎乗馬に恵まれず、関東馬で関西勢に挑むことになった。
 挑戦という意味では、管理する厩舎サイド(藤澤和雄調教師)も同様といえた。藤澤和雄厩舎は、これまでに桜花賞の優勝馬を出していなかった。その悲願達成もこめられていた。こういった物語のようなものは各出走馬にもあり、それぞれに伝えられていくことだろう。

( 新倉 弘人)

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