2011年(平成23年)12月10日号

No.523

銀座一丁目新聞

ホーム
茶説
追悼録
花ある風景
競馬徒然草
安全地帯
いこいの広場
ファッションプラザ
山と私
銀座展望台(BLOG)
GINZA点描
銀座俳句道場
広告ニュース
バックナンバー

茶説

「もうろく」時代に入るか

 

 牧念人 悠々

 毎日新聞のOBの同人雑誌「ゆうLUCKペン」は毎年テーマを決めて同人から原稿を集めている。今年は『流行歌と新聞記者』(第34集)であった。来年のテーマは『もうろく』になるらしい。広辞苑によれば―おいぼれること。「年をとってもうろくする」と用例まで出ている。私に言わせれば、出題した者が「もうろく」しているからこのような題を出すのだと悪態をついた。

 だが待てよと思った。私は120歳まで生きるから後34年もあると青春を楽しんでいるが、友人たちはそうでもないと気がついた。このほど荻窪で開かれた『城西59会』(12月8日)には城西地区(杉並区・中野区・会員45名)の同期生は8人しか集まらなかった。席上頂いた欠席者の理由を見ると『体調を崩した』と言う者4名、「病気治療のため」が3名、その他施設に入っている者、骨折で外出できないものなどがいる。「踏み台が倒れ腰を打ち整骨院に通っています。現在ほとんど完治」と私と同じような同期生がいた。私は10月の末、庭のミカンを取ろうとして脚立から落ちで体の右側面を強打して今なお腕がしびれる。幸い日常生活には支障がない。この会には私は本部代表幹事として出席、今後の59会の運営につて説明した後、次のように挨拶した。「本部代表幹事の仕事も後わずかとなりました。いやいやお引き受けした役でございましたが良いこともございました。

 これまで付き合いのなかった同期生と知り合い、知的刺激を受けました。このように同期生から知的刺激を受けますと、『120歳まで生きる』と言う私の目標が達成できそうな気がいたします。持つべきは同期生なりを痛感した今年でございました」

 このほか私は京王線沿線に住む同期生4名と毎月、府中の居酒屋で「読書会」を開いている。友と語るのは文句なく楽しい。いずれも異業種の職場で働いたので様々な話が聞けてためになる。私にはもうろくするのはまだまだと思うっている.何と来年のテーマを出題した男が諸岡達一さんであった。この人の名前は「もろおか」と呼ぶ。すでに75歳、ある人には『もうろく』ときこえる。