2010年(平成22年)9月10日号

No.479

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花ある風景(394)

並木 徹

 民主党代表選挙に思う

 民主党代表は菅直人代表の続投と決まった。新聞報道は菅直人首相に好意的で小沢一郎前幹事長には厳しいかった。私は一貫して小沢一郎前幹事長が勝つと書いてきた。別に小沢さんが好きだからではない。先行する出来事と客観的事実から判断した。もちろん菅直人首相も気に食わない。この人は個人と国家の区別がわかっていない。日韓併合100年に出た「首相の談話」がそうである。所詮日本の政治は未熟である。これから外国に侮られないよう努力を重ねて行くほかない。

 これまで民主党の代表選については「銀座展望台」でその都度、感想を述べてきた。考え方にぶれはなかったつもりだ。検証する意味でそれを紹介する。

8月20日の「銀座展望台」
▲9月14日に民主党の代表選挙が行われる。代表選挙出馬をめぐって小沢一郎元幹事長は慎重な構えを見せている。
だが、19日開かれた鳩山グループの研修会の様子を見れば、小沢一郎元幹事長が出馬するであろう。
代表戦は菅直人首相との一騎打ちになる。「政治とお金」問題、政治資金法違反に絡む第5検察審査会の議決がどうなるか、「爆弾」を抱えているにしても小沢一郎元幹事長の有勢は動かないであろう。
政治は力である。力のあるものが勝つ。菅首相はあまりにも八方美人過ぎる。
「政治は一寸先が闇」というからあと26日間代表選挙までに何が起きるか分からない。  
8月26日「銀座展望台」
▲民主党の代表選挙は菅直人首相対小沢一郎元幹事長の構図になってきた。
鳩山由紀夫元首相の「挙党一致」の意味は「菅さんと小沢さんが仲良くする」ことだ。鳩山さんと会った菅さんがこれを断った。これで菅さんと小沢さんの修復は不可能になったばかりでなく小沢派を怒らしてしまった。
菅首相は経済に対して無策、軽い発言、どうも頼りない。経済界が続投を望んでいるが、市場の円高・株安はその先取りであろう。
政治力抜群の小沢さんの前に「政治とお金」を問題とする「世論」の壁が立ちはだかる。この壁を小沢元幹事長が乗り越える神経を持っているかどうかである。
いずれにしても私は最後のチャンスとして小沢さんが代表選挙に立つと見る。小沢さんは午前中に立候補を表明した。9月14日の民主党の代表選には小沢一郎元幹事長が勝つであろう。
 
8月27日「銀座展望台」
▼民主党の代表選挙に出馬を表明した小沢一郎元幹事長に対して新聞の論調は厳しい。「大義なき出馬」「国民感情から遊離する」等まことに手厳しい。
それだけ小沢さんに力があるという証拠である。
事態をもっと冷静に見るべきであろう。先の参院選挙に民主党は大敗した。その責任はだれ一人とらなかった。これは異常であった。今回の円高・株安の事態に菅内閣は無策である。菅首相ではだめだという声が起きても不思議ではない。
力のある練達のリーダーの出現が強く望まれる。民主党の現状でそれを望むとすれば、残念ながら小沢一郎元幹事長しかいないではないか。小沢一郎を支持する有権者もいる。民主党では150人を数える。これには鳩山由紀夫元首相のグループを加えれば大多数となる。34万人を超える党員・サポーターの票の行くへ不明だが大勢は小沢有利である。

8月30日「銀座展望台」
▲民主党の小沢一郎元幹事長は国民の評判が悪い。私はそんなに悪い人だと思っていない。管直人首相と比べてどっこいとどっこいだ。
ところが毎日新聞の世論調査によると「首相にふさわしい人」に菅さん78%、小沢さん17%という大差がついている。私の感覚から言うと「この世論調査の結果がおかしい」ということになる。
だが、世論調査の数字は事実を示す。国民は「政治とお金」の問題に敏感だ。その反映であろう。
9月1日から始まる代表選は二人とも街外に出て日本の国の形、円高と株安、国の莫大な借金問題について率直に語ってほしい。
首相として私は菅さんより小沢さんが”ましだ”と思っている。あくまでも比較論である。
日本の政治は未熟である。

 9月8日「銀座展望台」
▲民主党の代表選挙の中間情勢は、毎日新聞によれば管直人首相がやや優勢と伝える。党員・サポーター票が管首相に傾いていると分析する。300ポイントもあるから当落に影響があるのは確かである。
この党員・サポーターに中身が問題である。多くの党員・サポーターは会員としての年会費を納めていないばかりでなく、国会議員やその秘書たちから頼まれたものがほとんで年会費も肩代わりしてもらっていると聞く。とすれば、「管首相支持78パーセント」という世論を反映せず、民主党の国会議員の意向を反映することになる。国会議員の動向は小沢一郎元幹事長が優勢だから党員・サポーター票も小沢元幹事長により多く流れるのではないかとみる。