2010年(平成22年)3月10日号

No.461

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(173)

―中山記念が示唆するもの― 

 2月28日に中山で行われた中山記念(芝1800メートル)は、無印のトーセンクラウンが勝ち、2着にも人気薄のテイエムアンコールが食い込んで大波乱となった。それにしても人気馬の総崩れとは、ファンの予想もし難いことだった。特に1番人気だったキングストリートは、最近の2連勝に加えて武豊騎手の騎乗とあって、最も安心できる本命馬と見られた。ところが、結果は惨敗。1着から3着までを人気薄が占めたのだから、ファンは仰天した。
 ついでにいえば、この中山記念の後の最終レースも、人気薄が1、2着を占めた。特に1着のモアザンスマートは無印だった。付け加えれば、11レースで期待を裏切った武豊騎手は、この最終レースでも駄目だった。
 武豊騎手について触れると、成績に物足りなさが感じられる。参考までに2月21日現在の成績を見ると、1位は横山騎手で28勝。武豊騎手は2位で19勝。2位ではあるが、9勝の差をつけられている。ひと頃のような勢いが失われつつあるようだ。
 馬の人気も当てにならず、騎手の人気も当てにならないとすれば、ファンは何を判断の拠り所にすべきだろうか。「また騙された」と歎くファンが少なくないが、被害者としては、「騙しの手口」を研究するのも必要だろう。
 

(新倉 弘人)