2008年(平成20年)1月20日号

No.384

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競馬徒然草(129)

―「公正」ということ― 

  多くのことにいえることだが、特にスポーツではスタートが大事だ。そのことを競馬が気付かせてくれる。大体、スタートのよくない馬は、結果もよくない。先週のレースでは出遅れどころか、スタートでゲートを出ない馬がいた。よほど馬の機嫌が悪かったのか、真相は不明だ。人気も低い馬なので、レースは波乱にもならずにすんだ。観客も騒がなかった。これほど極端なケースでなくても、スタートでの出遅れはしばしばある。もちろん結果はよくない。
 そんな馬の馬券を買ったファンは、早々と絶望的な気分にさせられる。スタートをまともに出ないと、勝負にはならない。スタートでゲートをまともに出なかったり、出遅れるというのは、「レースの公正」という点でも問題になりそうだ。そんな場合、馬だけでなく関係者(調教師や騎手など)に対する扱い(例えば処分、制裁、教育)は、どう行われているのだろうか。「スタートの悪い馬は、新聞がそのことを書いてくれると参考になるのだが」というファンもいる。この前、初心者の素朴な質問を紹介したが、ベテランと見られる人はどう答えるだろうか。
 レースはスタートから始まる。ゲートが開くと一斉に飛び出す。その後の位置取りやレースの進め方は、騎手の腕次第。その結果には運・不運もあるが、公正に行われたレースであれば、止むを得ない。ファンも納得できる。ともかくそんなレースを期待したい。

( 新倉 弘人)

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