2007年(平成19年)5月10号

No.359

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(112)

―またまた波乱のGT― 

  GTレースでの波乱が続いているが、今度はNHKマイルC(5月6日、東京1600)が大荒れで、とんでもない配当が飛び出した。3連単はJRA重賞史上最高となる973万9870円。3連複でも122万を超える。勝ったのはなんと17番人気(ブービー人気)のピンクカメオ。直線コースに入った地点では最後方に位置し、早々と勝負の圏外から去ったかに見えた。ところが、それからの走りが圧巻だった。馬を大外に持ち出すと、強烈な末脚を伸ばし、先行馬をまとめて差し切ってしまった。2着に辛うじて1番人気のローレルゲレイロが入ったが、3着は18番人気(最低人気)のムラマサノヨートー。これがもし2着にでも入っていたら、さらに凄い配当になるところだった。
 今回の波乱のレースは、数々の記録も生んだ。まず、このところ西高東低が続く中で、久しぶりに関東馬が活躍したことだ。勝ったピンクカメオ(国枝厩舎)のほか、惜しくも3着だったムラマサノヨートー(内藤厩舎)もそうだ。関東馬は弱いと見られていたことも盲点の1つになっていた。
 記録的なことを付け加えると、優勝したピンクカメオの内田博幸騎手(36)は大井の騎手で、中央のGT初勝利。しかもピンクカメオには初騎乗。さすがはベテランの腕の冴えというところか。とかく目立たない騎手だからこそ、これもまた盲点の1つになったようだ。
 とかく表面的な人気に捉われがちとなる。今回のレース結果は人々にどんな教訓を与えるだろうか。

( 新倉 弘人)

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