2006年(平成18年)7月10日号

No.329

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茶説

北朝鮮はアメリカを一番怖がっている

牧念人 悠々

 北朝鮮のミサイル発射について色々取りざたされれている。私は「狙いは米国へのメッセージ。イランの核開発に目を向けないで、米国よ態度を和らげて北朝鮮の核開発にもっと関心を持ち、解決したらどうですかというシグナルである」(ブログ「銀座展望台」7月6日)と書いた。産経新聞は「テポドン2号の照準がハワイ周辺海域に合わせていたことから北朝鮮の狙いは米国による金融制裁解除だったことが明確になった」と特種で伝える(7月7日)。毎日新聞の岸井成格記者は3つ狙いを挙げるが一番目に「米国の金融制裁解除のための米朝直接交渉と近い将来ブッシュ大統領の電撃訪朝による首脳会談を促す」とする(7月9日)。北朝鮮にとって一番怖い存在はアメリカである。なんとしても話し合いを熱望する。北朝鮮は105万の陸軍現役兵力を持っても装備は朝鮮戦争当時とさほどかわらない。アメリカはイラク戦争で情報技術や精密誘導技術を活用した新兵器により、一挙にイラクの心臓部に攻撃を加え打撃を与えたように世界一の軍事力を誇る。今回も日本にミサイルが打ち込まれた場合、即座に金正日総書記の邸宅にミサイルをぶち込むはずであったと一部では伝えられている。さきのブログ「銀座展望台」で「だっだ子が親の注意を引くために大声で泣き叫ぶに似ている」と評した。だが、ミサイルの実験により距離が伸び、着弾がより正確くになり、核兵器の開発が着々と進む事態は無視できない。大量破壊兵器を用いたテロやミサイル攻撃がおきる恐れが出てくる。米国が言う『破滅型』脅威である。それに対応できる備えが日本には出来ているのか。東京や大阪がミサイル攻撃を受けて大きな被害を受けた場合には手をこまねいているのか。反撃できるの力はあるのか。日本の国防予算は年々減りつづけている。平和を守るのにはお金が掛かる。自分の国は自分で守るものだ。「百年兵を養う」という。精兵は一日では出来ない。長い年月がかかるのだ。戦後60年、日本はこのような大事なことをすっかり忘れてしまった。北朝鮮がミサイル発射を「日朝共同宣言」に違反しないといい、拉致問題は既に解決積みと高言すのは『日本の実力』を軽視し、侮ってすらいる。北朝鮮のミサルの照準は日本に向けられていることを肝に銘じるべきである。

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