競馬徒然草(83)
―2歳馬と種牡馬の話題―
夏の話題といえば、競馬の世界では、まず、新馬戦が始まるということだ。早くも来年のダービーなどのクラシックを目指してスタートするわけで、POGのお遊びも盛んだ。これまた競馬の愉しみのひとつになっている。
それと関連して興味があるのは、今年初めて産駒を送り出す新種牡馬の話題だ。今年の新種牡馬は58頭と数は多いが、産駒数は1265頭と昨年より少ない。減少傾向にあるのは、不況を反映しているようだ。それはともかくとして、今年の新種牡馬に目を向けてみよう。人気が高いのは次の各馬だ。ジャングルポケット、スウェプトオーヴァーボード、アドマイヤコジーン、タニノギムレット、マンハッタンカフェ、ナリタトップロード、マリエンバードといったところだ。
昨年の場合、新・旧を含めて、産駒の勝利頭数が多かったのは、サンデーサイレンス、フジキセキ、ブライアンズタイム、ダンスインザダーク、サクラバクシンオー、エルコンドルパサー、フレンチデピュティー、バブルガムフェロー、アジュディケーティングなどだった。このうちサンデーサイレンスがいなくなった今年は、勢力分布にも大きな変化が見られそうだ。
夏競馬の第1週が終わったばかりだが、試みに、新馬の勝ち馬を挙げてみると、次の通りだ。福島では、クーヴェルチュール(父ブラックホール)、マイネペローラ(父アドマイヤコジーン)。函館では、ローレルゲレイロ(父キングヘイロー)、エーシンダームスン(父ダイイシス)。京都では、トーセンラピュタ(父フジキセキ)、オースミダイドウ(父スペシャルウイーク)。
これらのうち、新種牡馬産駒はマイネペローラ(父アドマイヤコジーン)1頭だけだが、今後はどんな馬が勝ち名乗りを挙げるだろうか。 (
新倉 弘人) |