2003年(平成15年)4月20日号

No.213

銀座一丁目新聞

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安全地帯(43)

−クラスター爆弾の保持が何故悪い−

−信濃 太郎−

 航空自衛隊が16年前から購入しているクラスター爆弾について事前に説明がなかったとして野党から文句がつけられている。日本という国は面白い国だ。16年間もわからなかったということは、それだけ国防に無関心だったという証拠ではないか。既に一部基地祭りでは展示されており、雑誌にも出ているという。野党の文句はそのまま自分たちの無知を表明しているのにほかならない。政治家がこれでは困る。
 「攻撃力が強い兵器を長期間大量に持ち・・・」「クラスター爆弾は残虐な兵器である・・・」とのたまう。反問したい。兵器に攻撃力の弱いものがあるのだろうか。弱ければ、自衛戦争に役に立たない。残虐でない兵器があるのか。一旦使用されれば、兵器は人を殺傷するものなのである。このようなことを論議する国はどこもあるまい。しかも真面目にやっているのである。
国防上の観点から言えば、保持する兵器の種類を明らかにしないほうがよい。相手に勝る兵器を持つのが戦勝への要件である。福田康夫官房長官がいうように「専守防衛の観点から必要なものであれば破棄する理由はない」(4月18日毎日新聞)のである。
 国防は重要な事柄である。もっと関心を持つべきである。有事に備えて準備をしておかなくてはならない。その備えができていない。多くの国民が敵が攻めてこないと思い込んでいる。こんな国は珍しい。
 9・11がアメリに与えた教訓は「脅威には早めに対処せよ」であった。テロの脅威は日本でも起こりうる。早めに対処せよ。

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