1999年(平成11年)1月20日

No.63

銀座一丁目新聞

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茶説

政治家の格付、大いにやるべし

牧念人 悠々

 格付けばやりである。政治家の格付を毎日新聞の「近聞遠見」で執筆者の岩見隆夫さんが試みた。(15日付)

 政治への関心を高めるには良い手だてである。その国の政治の質は、国民の関心の度合いに比例する。関心が高ければ高いほど質の高い政治が実現する。

 格付基準は、@改革意欲 A力量 Bアピール力 C勇気 D品格である。各項目10点で合計50点満点である。政治家の格付である以上、識見、先見性、倫理感といった項目は5項目の中に当然ふくまれているであろう。

 選ばれたベスト30人のうちベスト10を紹介する。(年齢は本紙がつけた)@亀井静香(62)A小沢一郎(56) B管直人(52) C小渕恵三(61) D中曽根康弘(80) E小泉純一郎(56) F野中広務(73) G志位和夫(44) H梶山静六(72) I山崎 拓(62)

 自由党、民主党、共産党各一人を除いて7人が自民党で、自民党に1999年初頭の時代状況が求める政治かが多くいるということである。

 評論家大宅壮一さんは政治家には「作詞、作曲型」と「歌手型」の2種類がいるとした。歌手型政治家の典型的な人物として社会党委員長でテロに倒れた浅沼稲次郎さんをあげた。演説がうまく、庶民的であり大衆から親しまれた。現時点で格付すると、恐らくベストワンになるのは間違いない。

 今回のベストワンの亀井静香さんは歌手型の政治家であろう。その方が国民に親しまれ、人気も出よう。

 田中真紀子さんの流行語をもじって「凡人、野人、変人」に、政治家を分類すると、さらに政治家に興味がわいてくるかもしれない。

 考えてみれば、サラリーマンは入社から格付される。昇進、昇給のために考課表をつけられる。勤務態度、意欲、協調性、積極性、研究心などの項目で格付、会社側はそれを参考にする。

 考課表はそれなりにサラリーマンに心理的に影響を与える。そういう意味では政治家に対する格付は、国民に政治への関心を向けさせると同時に、政治家にその行動に緊張感を与え、意義は大いにある。 

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