2014年(平成26年)12月20日号

No.630

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花ある風景(545)

 

湘南 次郎

 

子どもは国の宝 

 報道によれば保育園の子どものとの声がうるさいとの理由で、園児の保護者になたを見せ数回振りおろして脅し、警察に逮捕された大ばか者がいたそうだ。老生宅前は小学校への通学路になっている。バス通りに面し角地なので、新学期の朝、当分は父母が通学時間になると旗を持って張り番に出る。ここは、待ち合わせの場所にもなり、4,5人がベチャベチャおしゃべりをしている。問題は帰りである。三々五々何人かのグループで帰ってくる男子たちで、じゃんけんして負けたものが皆のランドセルを一手引き受けはこぶ。また、後ろ向きに歩くもの、かけっこをし合うもの、大声をあげ怒鳴りあうものと勇ましい。女子もグループになれば、奇声をあげふざけたり、ジャンケンしながらきめた数だけ歩いてくる。家の前を通る子に、つとめて「おはようございます」「いってらっしゃい」「おかえりなさい」のあいさつをするが、残念ながら半分くらいしか返事がない。よその人に声をかけられたら注意するよう言われているのだろう。バツの悪そうな顔をして通り過ぎて行く。いやな世の中になったものだ。しかし、散歩の途中、大人がご挨拶しても返事のできぬのもいるのだから仕方がないか

  本12月3日付読売新聞夕刊によれば、「保育所うるさい!?」「都自治体7割で苦情」で裁判沙汰だそうだ。「産めよ殖やせよ」の時代に育った老生たちには理解しがたい。かたや女性の職場進出を奨励しているのに、これでは出産も考えるだろう。子供の声も車や工場と同じ騒音か?そういえば、かつて勤めていた学園の運動会に応援や音楽がうるさいと、ヤクザが怒鳴り込んできたのを開き直って追い返した事件を思い出す。都も、車や工場の騒音条例で同列はおかしいと除外検討を始めたというが、肝心の保育所が疎かになっては後顧の憂いだ。反対した人たちは子供時代がなかったのか。行政の対応やいかに。

  労働省発表による2012年の出生数は1,037,101人、前年より13,705人減と2年連続だ。死亡数は昭和47年以降で戦後最多の1,256,254人だそうで差引219,153人と6年連続の自然減だ。これでは老生、死んでも死に切れぬ。少子化対策をどうする。若い人たちに頑張ってもらうより仕方がない。。

  最近、老生の分譲地(訳1,300戸)も代が替わり若い夫婦が多くなって、子供が増えて来たようだ。花見時や夏休みのお祭り、ハローイン、運動会などいろいろのイベントを催し、多くの子供で賑やかだ。実はこの分譲地は40年ほど以前から景観保全のためと称する建築協定があって、土地細分化に50坪以下はできぬことになっているのだが、相続税の関係で、やむを得ず細分化した土地分譲が増え、若い人にも買いやすくなったのだろうか、前を通る子供も増えたようだ。協定違反と反対した人たちはどう思うか知らないが、私も40年在住だが、こんな前時代的な協定には反対だ。若い人たちが来るのは結構なことだと思う。。

  今年、お隣に30代の若夫婦が引っ越して来られた。小学生2年と3才の元気な兄弟がいて、人なつっこく妻に「おばあちゃん」と声をかけてくれる。庭で休日ともなれば友達が来て大騒ぎで遊んでいる。老生にはコクリコクリと快い子守唄だ。ご夫婦とも親切で「何かあったら声を掛けてくださいね」と心強いご挨拶があった。これから若い人たちには必ずお世話になるのだから有り難い隣人だ。杖をついて電車に乗ると若い人で席をゆずってくださる方も多い。最近は世情も落ちついて道義も向上、特に高齢者に親切にしてくれる。老生も本年ひ孫が2人でき、改めて、無限の夢を持った子どもたちの健全な成長を願っている。本年12月3日付読売新聞夕刊によれば、「保育所うるさい!?」「都自治体7割で苦情」で裁判沙汰だそうだ。「産めよ殖やせよ」の時代に育った老生たちには理解しがたい。かたや女性の職場進出を奨励しているのに、これでは出産も考えるだろう。子供の声も車や工場と同じ騒音か?そういえば、かつて勤めていた学園の運動会に応援や音楽がうるさいと、ヤクザが怒鳴り込んできたのを開き直って追い返した事件を思い出す。都も、車や工場の騒音条例で同列はおかしいと除外検討を始めたというが、肝心の保育所が疎かになっては後顧の憂いだ。反対した人たちは子供時代がなかったのか。行政の対応やいかに。