安全地帯(406)
−信濃 太郎−
スポニチと東京オリンッピク開催
スポーツニッポン新聞社(スポニチ)は来年2月1日創刊65周年をむかえる。東京オリンッピク開催も決定してスポニチの現況が気にかかっていた。昨今とみに出不精になって足が越中島のスポニチへ向かない。そこで「物故社員追悼会」があるというので参列した(9月18日)。OB社員の出席者は57名であった。今年の物故社員は4名、総計163柱となった。思えば私の発案で第1回物故社員追悼会を開いたのは平成元年9月20日、その時の祭神は4代の社長をふくめて55柱であった。献花の間に流れている音楽はフォーレのレクイエム48であった。ことしもかわらずフォーレの曲であった。第1回追悼会から25年、誰もその流れている曲名を知らなかった。
7年後の東京オリンッピクに備えて毎日新聞とスポニチはプロジェクトチームを作ったという。49年前の昭和39年の東京オリンッピクの際、毎日新聞が提言したオリンッピク標語募集で「世界は一つ東京オリンピック」に決まった。7年後といえおそらく東日本大震災復興、東京電力第一原発の事故・汚染水問題など課題が山積する中で迎える。時代も大きく変わった。個人の意識がばらばらである。なかなか統一すのが難しい時代である。良い標語が生まれるか。いずれにしても一本芯がほしい。
スポニチは65周年事業として創業80周年のトルコ航空と組んで「トルコ交流企画」として来年1月に「8日間周遊観光」と「7日間リゾート・ゴルフ」を実施する。年々若者の新聞離れがひどくなる時、新聞も実態として新聞販売から旅行業を含めた事業をこれまで以上に推進すべき時期に来たと思う。
スポニチの旗はオレンジ、白、紺の三色にトーチの上に燃え上がるSとNの文字を配している。オレンジは「何事にも他社に抜きんでる」白は「既成概念にこだわらない」紺は「前進のエネルギーの若さ」を意味する。
新聞業界の前途は多難である。乗り越えてゆかねばならない。東京オリンピックはよい一つのきっかけである事はまちがない。
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