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向井さんへの返歌「ダルマはどんなに驚くだろう」
牧念人 悠々
向井千秋さんがディスカバリーの船内から、小淵恵三首相らと交信した際に呼びかけた短歌「宙かえり 何度もできる 無重力」の下の句の応募が殺到した。予想外の国民の反響は喜ばしい限りである。 国民に返歌を求めた向井さんのアイデァはすばらしい。それにしても、この時、即座に下の句を打ちかえさなかった小淵さんには失望した。たとえば「あなたの勇気 我を励ます」とか、字余りでも字足らずでもよいから、思いつくままに打ちかえせばよかったと思う。そうすれば、小淵さんの人気は高まったであろう。 昔から、日本には返歌を求める風習がある。平安朝のころ、源氏の棟梁、八幡太郎義家が、奥州征伐のさい、安倍貞任を衣川の柵に追いつめたとき、矢を引きしぼって「衣のたてはほころびにけり」と呼びかけると、追いつめられた貞任が「年を経し糸の乱れの苦しさに」と歌をかえしたので、その心根を「あわれ」と思って矢をはずしたという話は有名である。 この場合、下の句をよんだのに対して相手は上の句で答えたのである。武士といえども美を解し、風流の心をわきまえていた。 向井さんの上の句に対してみなさまはどう答えますか。
「達磨はどんなに 驚くだろう」 「見果てぬ夢に 手をさしのべて」 (大竹洋子) 「遊び心に 生きづく宇宙」 「はしゃぐ千秋に 我を重ねる」 (牧内節男)
「手を取り合えば 不可能はなし」 (クリントン大統領) 「降りゆく星が 金ならいいのに」 (中田智子) 以上二句は11月25日スポニチより
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