2010年(平成23年)1月20日号

No.492

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茶説

経済社会の潮流と経済人の志
 

牧念人 悠々

 日本経済は今後どうなるのか、感覚的に言うと「不安」である。財政赤字900兆円と言う数字を聞くと「日本は大丈夫かな」と、極めて心配になる。経済は生き物であるといわれる。生かすも殺すも為政者の腕次第ということになるのだが・・・。

 まず、目の前の数字を見よう。大学生の就職内定率68.8%、過去最低。円相場対ドル82.53−54(0.37円高)、対ユーロ110.16−20(0.03高)株価日経平均10.518.98円(1月18日現在)。日本記者クラブの恒例の「2011年予想アンケート調査」の質問の中に「外為市場で円安が進み一時、1ドル=100円台をつけることがあるか」があった。私は希望的観測で「ある」と答えた。

 そこで善行雑学大学でりそな総合研究所理事長、川田憲治さんの「経済社会の潮流と経済人の志」の講義を聞いた(1月16日・藤沢市善行公民館ホール).子曰く「学びて時にこれを習う、また説ばしからずや 朋あり遠方より来るあり、また楽しからずや。人知らずしてチらず また君子ならずや」と、孔子の言葉から始まる講義を心地よく聞いた。目先の経済の動きについては、株の動き前半は「1万円台から1万2000円」で推移、後半は「わからない」。成長率は1%、アメリカ経済の回復は4,5年かかるであろう。ヨーロッパはほぼ同じ。為替はそこそこで円高にはならないであろうという。

 レジメに質問があった。「お金の三つの役割を考えてください」正解1交換、2物差し、3貯蓄・投資。私は「貧富の格差を生む」「身を滅ぼす」をとっさに思い浮かんだ。メディアに耳の痛い話もされた。メディアは事実と見解を混同して報道する場合がある。また記者や報道機関のシナリオ(仮説)に合わせて情報をつなぎ合わせる場合がある。インターネット社会では事実と意見を見極めることが必要かつ必須の社会であると説く。今の世の中はID社会とグローバルの世界である。リアルタイムで世の中の動きがわかる。実体経済は一つになっている。一極集中が崩壊し行動原理の再構築が求められている。新しい哲学が必要である。2008年9月15日のリーマンショックが示唆したものは経済行動の規範の重要さであった。「地球儀の視点」が必要とも解説した。

 ここでまた質問が飛び出した。「5歳の子供の1年と50歳の大人の一年どちらが長いですか、論理的に説明してください」金融工学的に説明すると5歳の子供に一年は5分の1、50歳の大人の1年は50分の1である。だから子供の1年の方が長い。冷戦が崩壊して軍事部門にいた研究者が金融部門に移ってきて研究を始めた。その結果さまざまな「金融派生商品」が生まれ、サブムラムローンを始めリーマンショックを生んだ。
日本の近代国家を作ったのは岩崎弥太郎、福沢諭吉、渋沢栄一の3人である。渋沢は「士魂商才」を唱えた。道徳と経済を発展させることを考えた。渋沢に「夢の七訓」がある。「夢なきものは理想なし 理想なき者は信念なし 信念なき者は計画なし 計画なき者は実行なし 実行なき者は成果なし 成果なき者は幸福なし 故に幸福を求める者は夢なかるべからず」。さてさて皆さん、夢をまず持ちましょう・・・