2010年(平成22年)12月10日号

No.488

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茶説

松竹の社長にも及ばない?菅首相の判断・決断
 

牧念人 悠々

  松竹の迫本順一社長(57)は深夜酒を飲み暴行されてけがを負った市川海老蔵(33)に対して「無期限謹慎」の処分を下した(12月7日)。京都・南座で行われる『吉例顔見興行』を休演したばかりでなく歌舞伎界にも汚点を残した“浅はかな”行為は見逃せない。12月8日の『銀座展望台』で次のようにも書いた。

『▲市川海老蔵さん(33)無期限謹慎、謝罪会見する。一回ぐらいの失敗でくよくよするな。昔なら酒の上の過ちで済まされた。人間の多くが”あさはか”である。
問題は謹慎中の過ごし方である。下済みの仕事をしろ。人情を勉強せよ。「花も実もある、血も涙もある人間であれ」。

 歌舞伎のことをすべて忘れることだ。無期限を10年間と思え。それでもまだ43歳である。そうすれば円熟した芸を見せることができる。松竹が謹慎を解いても「もうしばらく謹慎させてください」というぐらいにならなければだめだ』

 芸能ニュースは政治現象を先取りするといわれる。そこで、市川海老蔵事件から今後民主党政権でどのようなことが起きるか予想できるか、あるいわ判断できるかである。一つは菅首相が「政治とお金」で問題になっている小沢一郎元代表を「無期限謹慎」処分するか、野党の要求通り国会の場に出させるかである。海老蔵事件では松竹の迫本社長は断固たる処分を下している。もうひとつは仙谷由人官房長官の更迭である。内閣改造である。いずれもリーダーシップのない菅首相に出来るであろうかはなはだ疑問である。次は小沢一郎元代表の出方である。海老蔵さんは処分に服し1時間半にわたる記者会見に応じた。小沢さんは首相の処分・指示に忠実に従うのであろうか。200人の勢力の小沢派である。すでに中堅議員に対して執行部に両院議員総会を開くよう促したという。仙谷官房長官の問責決議案可決問題、12日の茨城県会議員選で民主党の苦戦など菅首相への追及は必至である。謹慎どころの情勢にはない。小沢さんが海老蔵同様ひたすら低姿勢であれば民主党はうまく収まる。

 「一寸先は闇」といわれる。要は菅直人首相の判断と決断である。