競馬徒然草(174)
―平穏に終わった弥生賞―
3月8日に中山で行われた弥生賞(芝200メートル)は、皐月賞トライアルとして注目された。弥生賞の過去10年の記録を見ると、1番人気が勝ったのは6回で、2着が1回。まずまずの活躍といったところだろうか。だが、着外に敗れたケースが3回ある。これをどう見るかだが、「過信は禁物」と見るというのが妥当なところだろう。しかし、結果からいえば、1番人気のヴィクトワールピサが勝ち、2番人気のエイシンアポロンが2着。まったく順当な結果に終わった。枠連の配当は1−3で410円。配当は安いが、喜んだファンも多かったようだ。
ついでにいえば、この後の最終レースも人気馬同士で決まり、枠連の配当は580円。最終レースは波乱になることが多いので、この結果には拍子抜けの感があった。しかし、ファンサービスのためには、たまにはこんなレースの日があってもいいだろう。
弥生賞に話を戻すと、優勝したヴィクトワールピサは、これで4連勝。皐月賞の有力候補として期待される。武豊騎手にとっても、やや精彩を欠く感のある最近だけに、頑張りたいところだろう。
「また騙された」と歎くファンの少ないことを、願いたい。
(新倉 弘人) |