2010年(平成22年)1月20日号

No.456

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(171)

―有馬記念のご利益― 

 有馬記念は1年の最後を飾るレースだから、一般ファンの関心も高かった。普段はあまり競馬に関心のない人まで、馬券を買うのだから、お祭り気分の人も少なくなかったようだ。「宝くじがダメでも有馬があるわ」と、言っていた女性もいる。多少でも夢を買おうというわけだ。
 その有馬記念は、人気馬同士の決着となった。配当は枠連で510円、馬連で740円。1番人気と2番人気の組み合わせにしては、配当はよかった。喜んだ人も多かっただろう。それを思うと、まずはめでたい有馬記念だったといっていいだろう。過去10年の有馬記念を振り返ると、1番人気と2番人気の決着は2回ある。今度で3度目だから、「2度あることは3度ある」と、期待をかけた人もいる。いずれにしても、それぞれのファンの夢と期待をかけた有馬記念だったといえるだろう。
 レース後、当たり馬券をコピーするファンがコピー機の前に並んでいたが、「記念」にするというだけでなく、「幸運のお守り札」にしようということのようだ。競馬場ならではの光景といえるだろう。神社などの「大吉」のおみくじよりも、こちらのほうがご利益があるかもしれない。そう思わせるのも、とかく不安の多い世の中だからだろう。ささやかでも、ご利益のあることを願いたい。
 

(新倉 弘人)