2008年(平成20年)12月1日号

No.415

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(150)

―波乱のジャパンカップ― 

 ジャパンカップはまたまた波乱だった。1番人気のディープスカイと2番人気のウオッカが2着、3着に敗れただけでなく、勝ったのが9番人気のスクリーンヒーローというのだから、これにはファンも呆気に取られた。なにしろ前回GUのレースを勝ったばかりで、初のGT挑戦だったから、人気が低かったのも当然といえる。それがなんと人気の強豪を抑えて、見事に勝ってしまった。こういうことがあるのだから競馬は難しいし、おもしろいともいえる。
 優勝したスクリーンヒーローの鹿戸厩舎は、今春開業したばかりの新しい厩舎で、GT優勝は初めて。鹿戸雄一調教師は、騎手時代を含めて初のGT制覇というから、めでたいことばかりだ。騎乗したデムーロ騎手はベテランで、これで日本でのGT4勝目。このデムーロ騎手が実に巧く騎乗したことを思えば、デムーロ騎手に騎乗依頼をしたことが、見事に成功した要因の1つに挙げられるだろう。
 レース前の下馬評では、ダービー馬が3頭(ディープスカイ、ウオッカ、メイショウサムソン)出走することで話題になったが、そのため他の馬がやや軽視されることになったきらいもあるようだ。変な予断や偏見を抱くことへの戒めを示唆したジャパンカップであったともいえそうだ。
 

(新倉 弘人)