2008年(平成20年)6月10日号

No.398

銀座一丁目新聞

上へ
茶説
追悼録
花ある風景
競馬徒然草
安全地帯
いこいの広場
ファッションプラザ
山と私
銀座展望台(BLOG)
GINZA点描
銀座俳句道場
広告ニュース
バックナンバー

競馬徒然草(139)

―ウオッカはユニークな馬― 

 安田記念のレースを、一般のファンはどう受け止めただろうか。着順からいえば、勝ったのは2番人気のウオッカ、2着は5番人気の香港馬アルマダ、3着は9番人気のエイシンドーバー。香港で最も強いといわれたグッドババは、3番人気になっていたが17着に敗れた。1番人気のスーパーホーネットは、8着に終わった。その結果、馬連は3000円台の中波乱だが、3連複は3万円台の万馬券になった。「手頃な波乱」というべきだろうか。
 それにしても、ウオッカは強かった。強い勝ち方をしたが、枠順や運にも恵まれた。雨で特に馬場の内側が荒れていたので、枠順が1枠にでもなっていたら、順調にはいかなかっただろう。コース取りも難しいし、直線での抜け出しにも手こずっただろう。いずれにしても、あのような鮮やかな勝ち方はできなかっただろう。しかも馬の調子もよく、騎手の腕も冴えていた。三拍子揃っての優勝ということになる。
 付け加えれば、パドックから馬が気負い過ぎていなかったのもよい。とかく緊張しやすいものだが、いい結果は出ないものだ。3番人気で17着に敗れた香港のグッドババなどは、その好例だろう。それにしても、ダービー(2400メートル)を勝った馬が1600メートルの安田記念にも勝つのだから、ウオッカはユニークな馬といえるようだ。

( 新倉 弘人)

このページについてのお問い合わせは次の宛先までお願いします。(そのさい発行日記述をお忘れなく)
www@hb-arts.co.jp