2008年(平成20年)2月20日号

No.387

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(131)

―またも7歳馬の活躍― 

  最近、7歳馬の活躍が目立つ。この前はアメリカJC
C(GU、中山・芝2200)でエアシェイディ(牡7)が勝ったばかりだが、今度はアドマイヤモナーク(牡7)が ダイヤモンドS(GV、東京・芝3400)に勝った。このレースは、スピードだけでなくスタミナを必要とする長距離レース。これにトップハンデ57.5 キロを背負い、しかも1番人気に応えて堂々と勝ったのだから、文句のつけようがない。
 安藤勝騎手の騎乗も見事だった。レースを振り返ると、はじめは中団に位置し、直線の坂下で外へ持ち出すと、先行集団を一気にかわし2着馬(コンラッド)に2馬身半差をつける堂々たる勝ち方。これで1月の日経新春杯(GU、京都・芝2400)に続く重賞2連勝。安藤勝騎手はレース後、このアドマイヤモナークについて、「以前に比べて力をつけているし、使いながらよくなっている」と、コメントしている。7歳馬とはいえ、ますます力をつけているというのだから、頼もしい限りだ。
 とはいえ、2歳でデビューする馬にとって、7歳馬は高齢馬に属する。7歳ともなると、そろそろ現役引退の時期である。それが7歳の春を迎えて、ますます充実しているというのだから、驚きのほかはない。人間の世界を思えば、高齢化社会のひとつの象徴を示すものといえるようだ。今回のアドマイヤモナークの活躍は、世のオジサンたちへの激励のエールともいえるだろう。そう受け取った人は、生きる力を与えられたことだろう。「たかが競馬」という人もいるだろうが、「されど競馬」と受け取る人もいるだろう。そういう人に、幸あることを祈りたい。

( 新倉 弘人)

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