2007年(平成19年)10月10日号

No.374

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競馬徒然草(124)

―天皇賞(秋)の前哨戦― 

 「チョウサンとは、どういう意味かね。チョウセン(朝鮮)の間違いかと思ったよ」と、競馬ファンのひとりが言った。「北朝鮮のことが話題になっているからね」。このファンは、時事問題にも関心が深いようだ。いわれてみると、もっともなことではある。1番人気で負けたのはダイワメジャー。「ダイワを漢字で書けば大和。つまりヤマトで、日本の国だよ。つまり、日本が北朝鮮に負けたというわけ」。いささか皮肉な見方ではあるが、こんな見方をするファンもいる。競馬のおもしろいところだろうか。
 ともかく東京で行われた毎日王冠(GU、芝1800)は、8番人気のチョウサンが勝ち、単勝は4440円もの高配当。2着は5番人気のアグネスアークで、枠連は万馬券。1番人気のダイワメジャーは3着。ゴール前では頑張りを欠き、4着馬にもクビ差に迫られるというだらしなさ。冒頭の競馬ファンのような感想を抱いた人がいたとしても、おかしくはないかも知れない。
 同じ日(10月7日)に京都で行われた京都大賞典(GU、2400)のほうは、人気馬2頭(インティライミ、ポップロック)の決着(クビ差)で、順当だった。この2頭は、この次は天皇賞(秋)を目指すが、またもこの2頭の勝負という見方が強いようだ。毎日王冠の出走組も、天皇賞(秋)を目指すが、果たしてどうだろうか。ダイワメジャーの巻き返しはあるだろうか。本番前の話題に事欠かない秋である。それがまた競馬のおもしろさかも知れない。
  

( 新倉 弘人)

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