2005年(平成17年)3月1日号

No.280

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茶説

郵政民営化は民間のチエを生かすことなり



牧念人 悠々

 全国銀行協会など8団体が「郵政民営化に当たり、私たちは『公正な競争』が行われることを望みます」5項目の意見広告を出した(2月28日新聞各紙)。グラフまでつけられている。一つは「郵便貯金と都銀4行の個人預金残高との比較」(2003年度末)4行とも個人預金残高が50兆円に達しないのに郵便貯金だけが230兆円に届いている。もうひとつは「簡易保険と生保4社の総資産(個人保険分野)と の比較」。4社とも40兆円以下であるのに簡易保険だけが120兆円ずば抜けている。だからこそ『公正な競争』を熱望するわけである。また350兆円の金が有効に活用されれば国民経済が活性化されると期待もする。民間のチエがいかされるチャンスが沢山あると言うことである。この意見広告に比べると、自民党と政府の動きは切れを欠く。不退転の決意で事を断行せよと強調したい。小泉首相が「反対の意見はだめだよ、いくら言ったて。反対、反対の意見なんて時代遅れ」と反対論を切って捨てた気持ちはよくわかる(2月26日毎日新聞)。新聞は郵政民営化法案提出時期を巡りいろいろ推測するが、4月中に法案が提出されるのは間違いない。
 福田康夫前官房長官が地方で行った講演が注目される(2月25日郡山市)。その講演の中で政府の郵政民営化案で示された窓口ネットワーク会社について「2万何千軒の支店を全国に張り巡らしている。こんな会社はない。民営化すれば郵便局はいろいろ好きなことができる。私はその社長になりたい」といっている。政治家としてこのような発言した人は初めてであろう。反論者はすべてマイナス面だけを強調、悲観的なことばかり述べる。これでは時代から取り残されてしまう。時代は激動する。改革、改変は当然である。ライブドアの堀江貴文さんのような元気な若者も出てくる。毛嫌いすることとなくその言い分は聞くべきである。様々な分野で規制勢力に異を唱えればもっと活気あふれる社会になる。

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