花ある風景(159)
並木 徹
健康麻將に幸あれ
日本健康麻將協会(東京・千代田区感だ錦町、日中友好会館ビル)が創立15周年記念大会を開いた(2月29日・横浜・重慶飯店別館)。「賭けない。飲まない。吸わない」(田島智裕理事長提唱)をスローガンに健康麻將を全国に展開してきた。教室は全国で70箇所で、2万人の会員がいる。その歩みは遅々たるものであるが確実に正道を進みつつある。協会はこの15年間で二つの大きな成果を挙げた。一つは1998年中国政府が健康マージャンを公認し、国家がそのルールを制定した。第一回日中友好マージャン大会が東京で開かれたのは1995年である。双方44人ずつ選手を出し合って試合を挙行した。中国側の選手が足りず、留学生をかり出す有様であった。その後、田辺恵三会長らが各地を歴訪して日中友好健康マージャン交流を重ねてきた。1998年、中国政府は協会の要望を入れてマージャンを頭脳スポーツとして公認した。麻雀博物館館長、大隈秀夫さんの話によれば1956年、新聞記者時代、訪中団の一員として北京を訪れた際.麻雀パイを探した事があった。その話を周恩来総理にしたところ。「中国人であれば、あなたは即時に反革命分子で逮捕されたことでしょう」と言われたそうだ。それから42年、解放政策をとる中国も大きく変わったものである。
二つ目は2001年地方自治体が高齢者福祉事業野一環として健康マージャンを組み入れた事である。一年前の4月から市町村の介護保険制度が実施されたのを捉え、長寿社会文化協会の協力の下に品川区・杉並区・千葉市などの行政機関に働きかけて、中高年マージャン教室が実現した。これは大きな流れになるであろう。
挨拶にたった田辺会長が協会の三つ目の願いを明らかにした。子供たちの非行化帽子・健全肉声のために健康マージャンを普及する事業の実現である。現代の子供たちに欠落している「忍耐・協調・創造」を健康マージャンを通じて、楽しみながら育てていこうとするものである。これは面白い試みである。
会場で田辺会長から中国で1月にマージャンをテーマにした映画「好事多摩」が上映され、テレビにも放映されたと聞いた。これはよいヒントになる。健康マージャンもドラマ化して映画ともなれば、大いに普及する機会となる。 |