2003年(平成15年)6月20日号

No.219

銀座一丁目新聞

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安全地帯(48)

−一度は美ら海水族館へ−

−真木 健策−

 沖縄県本部町の美ら海(ちゅらうみ)水族館は世界最大級である。はじめは1975年に開かれた沖縄海洋博覧会で海洋生物園として出発した。施設の老朽化から昨年11月1日装いも新しく生まれ変わった。素晴らしい。あきない。
 水族館といえば、珍しい魚類を飼育、人々の目を楽しませているが、ここはちょっと違う。東シナ海に面した広々したところに「沖縄の海との出会い」をテーマとし、南國でなければ見られない海洋生物を豊富に飼育しているのが特徴である。それだけに観光客をはじめ修学旅行生、また台湾、中国からの観光団も多く訪れ、写真を撮ったり、熱心にメモを取ったりする子ども達など社会教育に大いに役立っている。
 各コーナーに分かれ、潮がひくと、沖合いの珊瑚礁の緑の部分が干しあがり、岸との間が池のようになる。これが方言で「イノー」とよばれる水域である。この水域にグロテスクな「ヒレジャコガイ」「ヒメジャコガイ」、魚類など多種多様な生ものに見て触れる水槽。さまざまな「サンゴの海」、「熱帯魚の海」300余ある沖縄の川に住む淡水魚、「黒潮の海」では世界最大の魚「ジンベイサメ」「オニイトマキエイ(マンタ)」など300種類以上におよぶ海の生き物が手に取るように観察出来るのは楽しい。
 その周辺ではさまざまなイルカが見られる「オキちゃん劇場」、サメ、エイ類の子供を育てる「海の保育園」、「ウミガメ館」、海洋民族の生活用具、漁労具を展示する「海洋文化館」、沖縄の村落を再現する「郷土村」まで、あきることのない見応え十分な施設である。

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