2010年(平成22年)2月1日号

No.457

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(172)

―金杯が示唆するもの― 

 「金杯」という名のレースには、東西で行われる「京都金杯」と中山で行われる「中山金杯」とがある。1年の最初の重賞(GV)だが、1月5日(火曜日)は週末ではないので、変則開催。それにもかかわらず、なぜ、1月5日と決まった理由は定かではない。いずれにしても、正月気分の抜けきらないうちに行うのがレース名にふさわしい、ということだろうか。
 その金杯だが、「京都金杯」(芝1600)と「中山金杯」(芝2000)は、それぞれ距離が異なる。どちらも同じ名の「金杯」なのだから、同じ距離にしてもよさそうなものだが、あえて異なる距離にしたのはどういう理由だろうか。それはともかく、今年の東西の「金杯」では、おもしろい現象が見られた。中山のほうは、1番人気(アクシオン)、5番人気(トウショウシロッコ)が1、2着。京都のほうは、5番人気(ライブコンサート)が1着で1番人気(スマートギア)が2着。どちらも1番人気と5番人気の決着となっている。偶然とはいえ、おもしろい決着だ。
 しかも、その日は「1月5日」だから、偶然にしてはできすぎている。そうも思われるが、それを手にする人としない人がいるのも、おもしろいところだ。ついでにいえば、今年の「金杯」は、「差し」「追い込み」で決まった。これから追い込む人にも、チャンスがあることを願いたい。
 

(新倉 弘人)