2009年(平成21年)3月1日号

No.424

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(155)

―4歳馬と7歳馬の戦い― 

 フェブラリーS(GT、東京・ダート1600)は、ダートのGTとあって、ダートに実績のあるカネヒキリ、ヴァーミリアン、カジノドライヴが人気になった。過去の実績から考えれば当然のことで、伏兵が割り込む余地はないと見る向きが多かった。しかし、勝ったのは、その伏兵ともいうべき6番人気のサクセスブロッケンで、単勝配当は2060円の高配当になった。2着は3番人気のカジノドライヴ、3着は1番人気のカネヒキリ。2番人気のヴァーミリアンは6着に敗れるという波乱になった。
 勝ったサクセスブロッケンはダート適性の高い馬ではあるが、GTでの実績という点で見劣るものがあった。その点でどうかと見られたが、そんな危惧を払いのけたのは、成長著しい4歳馬の活力とでもいうべきだろう。2着のカジノドライヴも4歳馬である。
 それに対して、カネヒキリ、ヴァーミリアンはともに7歳馬。競走馬の世界では、決して若いとはいえない。まだまだ頑張って欲しいが、若い4歳馬の活力を認めざるを得ない、といえるようだ。とはいえ、まだまだ頑張って欲しい。人間の社会では高齢者社会だが、まだまだ高齢者が頑張っている。フェブラリーSは、そんなことを考えさせるレースでもあった。
 

(新倉 弘人)