2008年(平成20年)9月1日号

No.406

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(145)

―新人騎手の記録― 

 「凄い新人が現れたものだ」と、もっぱらの噂だ。函館2歳S(GV)にフィフスペトルで勝った三浦皇成騎手(18)のことだ。後方に位置してレースを進め、直線で鮮やかに差し切り勝ち。今年3月デビューしたばかりの新人騎手で、18歳7カ月で初の重賞タイトルを手にした。これは史上5番目の年少記録。
 さらにいえば、8月24日の札幌競馬第2レースで勝ち、デビュー以来、通算50勝目を挙げた。中央競馬の新人騎手で1年目に50勝以上挙げたのは、60年の加賀武見(58勝)、96年の福永祐一(53勝)、87年の武豊(69勝)の3人だけ。8月のうちに50勝に達した三浦の場合、かなりのハイペースだから、加賀や福永を追い抜くのはもちろん、武豊をも追い抜きそうな勢いだ。武豊が50勝に達したのは10月初めだった。それに比べると三浦のペースは1カ月速い。
 この勢いで行けば、新人騎手の初年度勝利数の記録更新は確実とさえ見られる。武豊の新人最多勝記録は破られることはないだろうといわれてきた。それだけに、今後の三浦皇成のレースぶりが大いに注目される。どこまで勝利数を伸ばせるだろうか。それにしても、大変な新人が現れたものだ。

( 新倉 弘人)

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